英語脳への挑戦?
疲れた体に鞭を打ち、頑張って電車の中でスコットランド・ゲール語をかじる。前回の言語学習アプリDropsもそうだったが、最近は言語学習アプリ業界で先住民族語の取り合い(?)が起きているようで、言語アプリ運営企業が他会社のアプリとの差別化を図っているように思える。例えばMango Languageの現代アラム語が挙げられる。
Duolinguoではスコットランド・ゲール語だ。スコットランド・ゲール語は疲れた英語脳には刺激的。なんてったって、SVO(主語・動詞・目的語)型の語順ではなく、非常に珍しいVSO型の語順が基本となる。この語順を軸とする言語の例として、例えば標準アラビア語やフィリピンのタガログ語などが有名だ。日本語とも英語とも違うので、なかなか馴染めず、非常に頭を使う。
そして何とも煩わしい点がある。個人的に語彙が面倒くさい。たまに妙に英語のような単語がある。僕は頭の中でスコットランド・ゲール語で考えられるほどレベルが高いわけではないので、英語のような単語が聞こえると頭の中が一瞬でスコットランド・ゲール語を英語と誤認して、英語の脳みそに変わってしまう。
どのような単語が面倒臭いだろうか。例えば英語で猫はcatだが、Duolinguoのコースによればスコットランド・ゲール語でもcatである(ただもっと"カット"のように発音し硬い印象)。また、"beag"という単語があるのだが、発音は"ビッグ"。「お、これは英語のビッグ(big)と同語源の単語かな」などと思い、"big"を選択すると答えは"small"とのこと。加えて、"Gàidhlig"は発音はあたかも「ガーリック」のようだが、これこそがスコットランド・ゲール語で「スコットランド・ゲール語」の意味となる。
ところで、実際どんなふうな響きをこの言語は持つのだろうか?
スコットランド議会でケイト・フォーブス議員がスコットランド・ゲール語で喋っている:
Kate Forbes speaking Gaelic in Scottish Parliament (With Subtitles)
音楽にするともっと不思議な感じがする。
Gaol ise Gaol i - Scottish Gaelic LYRICS + Translation
このように、あまり聞きなれない言語をたまに勉強するととても頭の良い体操となる。それはたまに食べると元気が出るガーリックのようではないだろうか。